「ターミネーター ニューフェイト」の見所と魅力、そして多くの謎と疑問。

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出典
Amazon.com
この記事の結論
「ターミネーター ニューフェイト」は同シリーズのファンとジェームズ・キャメロン関連の作品が好きな人にとっては楽しみでしょうがなく、かつ期待を裏切らない(であろう)映画であり、現代のIT技術や科学水準を元に新たな要素を盛り込んで見所満載のタイムトラベル型アクションSFである、がそれでも疑問が尽きない映画でもある。
この記事の目的
この記事は主に、映画ターミネーターシリーズのファンに向けて書いているつもりです。ファンの方が読んで、「あぁ、そうだよね。」「確かに!」「それは考えなかった。」などと共感や新しい発見をしてもらい、2回、3回と観直すときや新作を観るときに、より楽しんでもらえたら嬉しい、という思いで書いています。
この記事の目次
  1. どんな話?
  2. 今作の魅力
  3. クレームと考察
  4. 最後に

映画「ターミネーター ニューフェイト」を(日本での)公開初日(2019年11月8日)に観てきたので感想や思うところを書きたいと思います。

最初に、この記事は、同映画の内容を含んでいるため、事前に知りたくない人にはお勧めできません。

どんな話?

ざっくり言うと、
未来で人類VS機械(AI)の戦争になり、人類側の実力者をまだ若い現代のうちに、機械側は殺そうとターミネーターを、人類側は守ろうと強化人間をそれぞれタイムスリップさせ、現代で戦う話。

主な出演者は

  • リンダ・ハミルトンが演じるサラ・コナー
  • アーノルド・シュワルツェネッガーが演じるT-800(Cyberdyne System 101)
  • マッケンジー・デイヴィスが演じるグレース
  • ナタリア・レイエスが演じるダニエラ(ダニー)・ラモス
  • ガブリエル・ルナが演じるREV-9

シリーズ的なつながりは?

今回の「ターミネーター ニューフェイト」はシリーズとしては6作目ですが、(1と2に大きく関わり、今作で原案と製作を手掛ける)ジェームズ・キャメロンが言うには彼自身が監督、脚本を手掛けたシリーズ1作目と2作目の正当な後継作品らしい。つまり「ターミネーター ニューフェイト」は真の「ターミネーター3」である。

1と2の内容は?

今作の話はターミネーター1・2の続きとして描かれているので、本作品を楽しむためにも(まだ観ていない人にはぜひ)1・2を先に観ることをお勧めします。

ちなみに1・2の内容ですが、両作品とも今作と同様に、未来で人類VS機械の戦争が発生しており、人類側の重要人物を機械側は殺そうと、人類側は守ろうとタイムスリップして現代で戦う話です。

1では、未来での人類の指導者(ジョン・コナー)の母親(サラ・コナー)を現代で抹殺するため、(スカイネットという)機械側がT-800というターミネーターを過去に送り、人類側はカイル・リース(のちにジョンの父親になる)という兵士を派遣する。最終的にはカイルは死ぬもののサラがターミネーターを完全に破壊し、おなかにジョンも宿して話は終わる。


2ではジョンが標的となり、スカイネットは新型の液体金属ターミネーター(T-1000)を、人類側はT-800をプログラムしなおしてそれぞれ過去に送り込み、ジョン、サラ、T-800対T-1000の戦いが繰り広げられる。結果としてはT-1000を溶鉱炉に落として溶解させて終わり、ジョン、サラ、T-800ともに助かるが、T-800は自らの意思で自身も溶鉱炉に沈んで終わる。

ちなみに2では、機械側の元となるサイバーダイン社の研究施設とT-800の部品を現代において破壊し、人類VS機械戦争の始まりを止めた(先延ばしにした、もしくはサイバーダインに関しては止めたとも言える)ことにはなっています。

で、今作の内容をもう少し深掘りすると

今作の話は現代(2019年付近)から始まりますが2のあと、1995年から現在までの20数年についての話がサラから語られます。サラの話では、2のあともジョンを抹殺するためターミネーターが何度かやってきて、何回目かにやってきたT-800によってジョンは殺されてしまったらしい。

その後も何度かターミネーターが現れるが、現れるたびに出現位置を知らせるメールがどこからかサラに届き、そのつど破壊していたとのこと。

で、いよいよ今作の内容です。

未来で人類側の重要人物となるダニエラを現代で消し去るため、リージョンという機械側がREV-9(ターミネーター)を送り込み、人類側はダニエラをREV-9から守るため、強化型人間のグレースを送り込みます。

そう、スカイネットは歴史から消滅しましたが、リージョンという別のAI、機械が人類に牙をむいたのだ。

そして今回も出現場所のメッセージを受け取ったサラはREV-9とグレース、ダニエラが戦う現場に現れダニエラたちを助けます。

REV-9に追われる途中、グレースはサラの携帯に送られてきたターミネーターの出現場所に関するメッセージの送信元を突き止め、3人で向かうことになります。

メッセージの送信者は20数年前にジョンの抹殺に成功したT-800型のターミネーター(カール)だった。

ジョン抹殺のミッションを完遂して目的を失ったカール(T-800)は人間社会で学習し、適応し、家族を持ち、自らの意思で人類の味方になる道を選んだらしい。

はい?という展開に驚きですが、この件に関しては劇中でサラも散々文句を言っているのでとりあえずOKとします。

ということでシュワちゃんも味方になってREV-9を破壊するために動きます。

最終的には、グレースの命と引き換えにグレースの動力源を武器として使い、シュワちゃんとREV-9がともに倒れ、サラとダニエラが生き残って終わります。

今作の魅力

ジェームズ・キャメロン

何と言ってもジェームズ・キャメロンが今作の製作に大きく関わっているのがファンとしては最大の魅力ではないだろうか。監督こそティム・ミラーですが、原案と製作をキャメロンが担当しているのは非常に楽しみです。ターミネーターシリーズでキャメロンが深く関わるのはターミネーター2以来になり、彼が今作を2の正統な後継作と言うのはそんな背景からだろう。ちなみに3、4、5(ジェニシス)ではキャメロンはキャラクター創造を担当しています。

ターミネーター1、2とジェームズ・キャメロンのファンの中には3、4、5(ジェニシス)でなんとなくモヤモヤとした気持ちを持った方もいたことだろう。そのモヤモヤがスッキリするかもしれない今作は少なくとも3、4、5(ジェニシス)よりは満足できるのではないだろうか。

強化人間の登場

今作の見所の1つが強化人間、グレースの登場です。強化人間という設定そのものは同シリーズにおいては必ずしも真新しいものではありません。4のマーカス、5(ジェニシス)のジョンは強化人間と言ってもいいかもしれない。

劇中の印象から上記3者を比べると、4のマーカスとジェニシスのジョンは機械側に強化された影響かやや機械よりに感じられ、今作のグレースは人間よりだと感じます。

ですがこのグレース、もはや人間ではないだろうと思えるほど、とにかく強くて動きも早い。人間ベースでターミネーターに匹敵するほどの強さは、さすがに無理な設定に思えましたが、オーバーヒート的な要素を盛り込んで機能が著しく低下するシーンが何度も描かれているので強靭的な強さもすんなり納得できました。

SF好きの私にとって、何度も見たくなる強化人間グレースのシーンがあります。飛んでいるハエを真っ二つに切るシーンと、標的の位置など補足するときに使われたデジタル的な視覚表現です。

グレースの魅力は他にもあります。ダイナミックで流麗な動き、アクションがそうです。ハンマーでREV-9を殴るときの身体の使い方、反動のつけかた、走行中のピックアップトラックの運転席から荷台に飛び移る動作、などなどがいちいちカッコイイんです。

クレームと疑問点

ターミネーターシリーズのファンで今作のニューフェイトも大満足の私ですが、それでも気になるところが多々あるのでどうしてもツッコミを入れたくなります。

そこは大目に見ようよ、という細かい点もありますが、もう少し考えてくれれば疑問なく話が進んだのでは?と思う部分もあるので紹介していきたいと思います。

邦題について

これは今作、ましてやターミネーターに限った話ではありません。しっくりこない邦題、翻訳の意図が全くわからない邦題は本当にやめてほしい。

これ本当に本国の製作側のOK出てるの?という邦題を見聞きするたびに「なぜこの邦題?」という疑問を持ってしまします。

で、今作の原題は
「TERMINATOR DARK FATE」(ターミネーター ダークフェイト)
邦題は
「ターミネーター ニューフェイト」

なぜ「ニュー」なの?「ダーク」は難しい英語でもないし、カタカナ英語としてもよく使われているのに、ニューにした意図が全然わかりません。むしろフェイトのほうが難しい単語だと思うくらいなのに。

まさか「ダーク」はいい印象を与えないから「ニュー」にしたわけではないですよね?そもそもSFアクション映画で「TERMINATOR」(終結させる者、暗殺者)というタイトルなんだからダークくらいで印象は変わらない気がします。

ダークフェイトでよかったじゃないですか?
仮に邦題を用意するなら、
ほぼ直訳で「暗い運命」「闇の運命」「黒い運命」とかでいいじゃないですか。

なぜ2のあともターミネーターが来るの?

今作でのサラの説明によると、(2で)T-1000を溶解させたあともジョンを狙って何度かターミネーターがやってきたらしい。そしてグレースによると、グレースがいた未来ではスカイネットなんて聞いたことがなく、人類の敵は「リージョン」ということになっている。

つまり、今作でサラが言うように、2でサラとジョンは(本来の)審判の日を回避し、未来を変えることに成功したことになる。

にもかかわらず、なぜジョン抹殺のためのターミネーターがT-1000のあともやってきたのか?

この謎を考えてみました。以下がその仮説ですが、まず、この仮説はパラレルワールド(平行世界)が存在する前提で考えます。つまりこの世界は1つではなく無数に存在し、スカイネットと人類が戦う世界もあれば、審判の日が回避された世界も同時にある、とういう考え方です。そうでなければ、2で未来を変えた瞬間、現代においても全てが変わり、そもそも1でターミネーターが来た過去とその記憶すらもなくなるはずです。それが起こっていない以上、パラレルワールドが存在していると考えるのが自然です。

で、その仮説ですが、「作品中の、現代のこの世界」において未来をどう変えようと「スカイネットが存在する未来」は、パラレルワールドで存在し続けるため、ターミネーターはパラレルワールドから何度でも派遣されてきて何も問題ない、という考え方です。

なぜT-1000のあとにT-800?

これもパラレルワールドが存在する前提で考えると、なんでもありえるし、スカイネットの戦略上、任務の遂行に新型と旧型のどちらが適していると考えるかはそのときどきで変わって当然と考えると新型のあとに旧型がやってきても不思議はありません。

さらにちょっと視点を変えると、T-1000のあとに何度かやってきたターミネーターはT-1000よりも先に派遣されている、という考え方もできます。つまり、スカイネットにとって派遣する順番は旧型から始まって最新型が直近の派遣にはなるが、派遣する年代は必ずしも派遣順ではなく前後しても関係なく自由に設定したかもしれない、ということです。

T-800の老化の説明は?

今作でもシュワちゃん演じるカール(T-800)が登場していますが、現実世界のシュワちゃんと同様にけっこう年老いた外見で登場しています。
あれ?機械(ターミネーター)なのに外見が変化するの?という疑問が生じますが、実はこの疑問に関してはターミネーターシリーズの他の作品で説明がなされています。その説明によるとT-800は潜入型のターミネーターのため、見た目は普通の人間と同じように年月の経過とともに老化していくように設計されているそうです。

もっとも、視聴者からすると、同じシリーズとはいえ他の作品の中でのルールが今作にも当てはまるとは、推測はできますが実際は不明なわけで、そのあたりの説明が今作の劇中でも行われれば作品の完成度が上がったのになぁ、と思ってしまいます。だってその説明に必要なシーンっておそらく短い質問と回答だけの会話なので10秒20秒くらいで済むじゃないですか。

T-800:ミッション終わったらやることない?

これはまたなんともマヌケな話ですが、今作のカール(T-800)によると、「ジョンの抹殺」とういう任務を遂行したあとはやることがなくなってしまったというのだ。「プログラムされた機械」らしいといえばそれまでですが、未来のAIの司令部があまりにもアホ、という風にも受け取れてしまいます。あくまで第一の任務がジョンの抹殺で、優先順位は低くても第二、第三の任務があってもいいじゃないですか?

任務達成でやることがなくなったがゆえに人間社会に入り、学習し、人間とともに家族を形成し、サラに味方する決断にまで至っているのだから、この件に関してはぜひ作品中で触れてほしかった。

カール(T-800)がターミネーターの出現場所をサラにメール

ジョン抹殺の任務を達成したカール(T-800)は、その後も派遣されてくるターミネーターの出現場所をわざわざサラに「ジョンのため」という一文を添えておしえている。

そのメッセージを受け取ったサラは、(ありったけの武器を)準備してその出現場所に向かい、ことごとくターミネーターを破壊してきたらしいが、カール(T-800)はいったいなんのためにターミネーターの出現場所をサラにおしえているのか、疑問です。カール(T-800)にしてみれば(カールのあとのターミネーターもスカイネットのものであれば)自ら進んでの裏切り行為になるわけなのにその決断ができるプログラムってどうなの?と思ってしまいます。

ターミネーターから人類を守るため、であればサラに伝えるのではなく自ら破壊しにいくことも可能だし、サラが破壊に成功するとは限らないわけで、なぜサラに伝えるという選択肢をとっているかが疑問です。

しかも、カール(T-800)の後に派遣されてきたターミネーターの任務がカールと同様ジョンの抹殺だとすれば、ジョンがすでに他界した世界では、もしかすると人類への悪い影響はほとんどないかもしれない。

ジョン亡きあとにやってきたターミネーターたちがジョン亡き世界でジョンの死を未確認の状態と判断して永遠にジョンを探し続けているとすれば、それはまた滑稽な話ではある。

カール(T-800)が武器を準備

カール(T-800)の計算では、AIが人類に反旗を翻さなくてもかなりの確率で人類は破滅に向かう、とされています。その破滅に備え、カール(T-800)は彼自身の家族を守るため、密かに大量の武器を準備していましたが、その武器に(映像から見る限り)未来の技術が含まれていないのが疑問です。

材料はともかく時間ならたっぷりあったはずだし、未来の武器兵器の情報はそれこそカール(T-800)のデータベースにあっておかしくない情報であり、現代よりも強力かつ効果的であろう未来の技術の武器を自分で作らないのが不思議でなりません。

サラはどうやってグレースとREV-9の場所を知った?

サラは未来からタイムアウトしてくるターミネーターの出現場所に関するメッセージを(カールから)受け取ってグレースとREV-9の居場所を知ったと言ってますよね。確かにそうですが、実際にそれぞれが出現した場所とサラとの遭遇場所は異なるので、劇中でグレースがサラに「どうやって場所を知った?」の質問の回答に、正確に答えたことにはならない。

グレースたちの最大のピンチにたまたま、本当に偶然遭遇できた、という理由以外の、もっと合理的な流れを作ってほしかった。

REV-9の強度

REV-9は金属骨格の外側に分離可能な液体金属をまとったターミネーターですが、その金属骨格の強度が謎です。というのもあまりにも強固だからです。未来の技術、と言われればそれまでですが、現代の知識と常識しか知らない私としてはとても納得できる強度ではありません。

外部からの衝撃吸収に外側の液体金属が大きな効果を発揮しているのでは、という推測もできるが、液体金属部分を突破していると見られるシーンや分離した金属骨格のみで衝撃を受けているシーンもあるので疑問は残ります。

なので現代人の想像力からも容易に納得できるような説明がほしかった。少なくともただ暗黙の、未来のすごい技術、というだけで見る側の想像力に依存するようではちょっと不満が残ります。

グレースの記憶能力

グレースは強化人間で骨格や筋組織、視覚、聴覚などに手が加えられているようですが、それだけではなく、おそらく脳の記憶力や処理能力にも一般人以上の能力があると考えられます。なぜなら劇中でその可能性を示唆するシーンがいくつかあったからです。

そのうちの1つが、グレースが標的を補足するときのシーンで、グレースの視点がデジタル的な演出で表現されています。これは脳にコンピューターの要素が少なからず含まれているであろうことが予想できます。

もう1つはグレースがサラのスマートフォンから隠された情報を読み取るシーンです。このシーンでグレースは自身の手と脳以外にデジタル機器を一切使うことなく、隠された情報を見つけ出しています。

これらのシーンから、グレースの脳は一般人以上の能力があり、かつコンピューターの要素が含まれていると考えると、1つ疑問が残る部分があります。それは、グレースが現代に来る直前、未来で入手した謎の座標を、忘れないように自身の体に記していたことです。

座標に関する情報、たった10~20文字くらいであろう情報、肌に記さずに脳で簡単に記憶できるのではないか、という疑問です。

脳の記憶領域からグレースの視点でその座標をデジタル表示する演出シーンがあれば、それで未来感も表現できるし、なぜそこだけ原始的な記憶(記録)方法なのだろうという思いに至りました。

なんで敵も味方も1体ずつなの?

こんなこと言い出したらなんでもありになってしまい、せっかくの設定が台無しになりそうですが、ターミネーターシリーズ全てにおいて毎度のように浮かぶ疑問なのであえて言いたい。

たまには複数体のターミネーターを同時に派遣してきたらどうですか?

1体よりも複数体のほうが任務の達成率が高くなると思うんですよね。映画的な視点で考えても、たまには複数体で同時にきたほうが見応えがあると思いますし、製作する側は大変でしょうけど見る側はそれなりに楽しめるだろうし、この疑問もなくなるからスッキリするのではないでしょうか。

事実、今作では、REV-9が1体ながらも分離して2体で戦うことにより、迫力ある新しいシーンが表現されています。

毎度毎度どのシリーズでも1体ずつしか来られない設定をするのであれば、もっともらしい理由を作ってほしいのです。

リージョンがスカイネットと似たような対人機械を作る謎

グレースが言うには、グレースの未来ではスカイネットは聞いたことがなく、敵(機械)はリージョンということになっています。

なるほど、スカイネットは誕生すらせずに、リージョンが独自に反乱を起こしたことになります。にもかかわらず、HKと呼ばれるスカイネットでもお馴染みのドローンが登場したり、いつも通りの人型ターミネーターが生産されるのはなぜだろうか。

いいんですよ、別にリージョンにもドローンや人型のターミネーターがいたって。でもスカイネット産の機械とほぼ一致するのはおかしいですよね。もっと多種多様のターミネーターやドローン、小型の、小動物や昆虫タイプなどのターミネーターがいたほうが自然だと思うんですよね。

そんな多種多様な兵器がある中で、あえて人型のターミネーターを過去に派遣する理由を、ちょっとでも説明してほしい、と思うのはわがままでしょうか。

たとえば、小型の(昆虫や小動物のような)ターミネーターでは、強化人間にいとも簡単に補足され、あっさりと破壊されてしまう、といった設定をさらっと見せて(説明して)ほしいんです。

そもそも過去を変えても未来は変わらない?

ターミネーターの世界はその状況からパラレルワールドを肯定しているだろうと推測できます。もしそうであれば、過去にターミネーターを送って何かを変えたとしても、元の未来の世界では何一つ変わらないことになります。

過去を変えることに成功しても自分たちの世界は何も変わらないのになぜ過去にターミネーターを派遣するのか疑問です。

人類側が派遣するのは理解できます。たとえ自分たちの世界が変わらないとわかっていても、人道や価値観など人間らしい考えで過去を変える、守りに行くことは、あるだろうな、と想像できるからです。

ですが、機械はどうでしょう。無駄とも思えるような選択肢、行動をAIがするのは現時点ではしっくりきません。AIがもっと進化して一般に浸透してきて、意外とAIにも人間くさい一面があったりするのであればまた考え方も変わってくるのでしょうが。

最後に

なんだか魅力や見所よりも疑問や愚痴が多い記事になってしまいましたが、この映画、私にとっては何度も観たくなるほど大満足の映画です。